[解答18](ホ)

(c) 圧力保持弁は、開放回路の還水管に設置し、ポンプ停止時は全閉と なり、還水管内の水を落水を防止させる弁である。
開放回路方式における還水法には自然流下式と満流式とがある。
自然流下 式は比較的落差の小さい時(5~6m以内)に用いられ、落差の大きい時 には満流式が用いられる。
満流式においては還水感化部に圧力保持弁を設 け、常にバルブ入口の圧力を一定に保持し、ポンプ停止時は全開にするこ とにより、サイホン現象を防止するとともに、管内への空気の混入を防ぎ、 気液混流による騒音や振動を防止することができる。
(e) 循環水の温度差を大きくとる方式は、循環水量は小さくなるが、二 次側機器コイル列数は増える可能性がある。
冷温水循環水量は、与えられた負荷(搬送熱量)に比例することは勿論で あるが、空調機器で入口の水温度差Δtwによって大きく影響される。しか し、このΔtwは、空調機器の種類や型式によって制約を受けるので、ある 範囲内で決定しなければならない。
一般に、空調コイルのような伝熱型負 荷の場合には、その伝熱係数を最適に保つ水速を基準(1~2m/s)とし、 又放熱器のような放射型の負荷では、その放熱特性に適合した出入口温度 差が得られるようにΔtwが決定される。
しかし、循環水量の大小は、システム全体の設備費と運転比を左右するも のであり、特に搬送動力は、空調設備で費やされるエネルギーの中で比較 的大きな割合を占めるので、熱源機器・熱交換器へ及ぼす影響の許せる範囲 内において、可能な限りΔtwを大きくとり、循環水量を少なくするように 心がけるべきである。